ティリクム
※写真:シャチ「ティリクム」、2009年撮影(2016年 ロイター/Mathieu Belanger) 

 2016年3月8日、米フロリダ州オーランドの「シーワールド」は、2010年にショーの最中に女性調教師を溺死させるという事故を起こしたオスのシャチ「ティリクム」が、健康を害して弱っていると、ウェブサイトで発表した。
 
 [オーランド(米フロリダ州)8日 ロイター] 米フロリダ州オーランドの「シーワールド」は8日、2010年にショーの最中に女性調教師を溺死させるという事故を起こしたオスのシャチ「ティリクム」が、健康を害して弱っていると、ウェブサイトで発表した。
 34歳になるティクリムは、肺の細菌感染症で苦しんでおり、治療の効果も出ていないとしている。同社は「悲しい報告だが、ここ数週間ティクリムの動きはしだいに鈍くなっている」とし、地元の獣医は病気をコントロールして穏やかに過ごすことに力を尽くしていると述べた。

 ティクリムの生涯は2013年のドキュメンタリー映画「Blackfish(原題)」にも詳しく描かれた。映画はシャチのような海洋動物を捕獲し、娯楽産業に利用することを問題視する立場をとり、シーワールドのイメージ低下にもつながった。

 調教師の溺死以外にも、ティクリムは1991年の別の海洋パークのスタッフ死亡や1999年に観光客が水槽に入って死亡した事故にも関与したとされている。
(2016年 3月9日19:31のロイターの日本語記事) 
※ロイターより

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